エビの殻でできた洋服が誕生する人類の活動によって発生する環境問題は さまざまな視点で議論されている中 近年では「アパレル業界が環境を破壊している」 こんな話が取り上げられています。 こうした背景には 最新の流行を取り入れながら低価格に抑えた衣料品を 大量に生産する「ファストファッション」の ブームが大きいといわれています。 【衣類の多くはリサイクルされていない】 アメリカのメディア 「ブルームバーグ・グリーン」の最新の調査によると 世界で年間1000億着以上の衣服が生産されていますが リサイクルされるものは少なく 焼却、あるいは埋め立てられていることが事実です。 また、衣類の大多数は ポリエステルやナイロンなど化学繊維であり 製造過程や洗濯を通じてマイクロプラスチックを 地球上に撒き散らしているといわれています。 【エビにの殻が衣類に使われた】 そんなファッション業界に対して 政府や投資家からの圧力が高まり 環境意識の高い若者の行動変容によって 徐々にファッション業界にも変化が始まっています。 特に、植物などの再生可能な有機資源を 原料とするバイオ素材に注目が集まり アメリカの企業「トムテックス」は エビの殻を素材にした衣類を発表しました。 【地中で分解される特徴がある】 主に中国やインドなどアジア圏で生産されているエビは 2015年?2021年にかけて50%生産量が増加していますが 漁獲高の半分を占めるエビの殻は廃棄されていることが現状です。 そこで、この殻をただ捨てるだけでなくリサイクルし 粉末状にした殻を濡れたように見える艶のある革に加工し レザーの代わりになる衣類ができるといいます。 また、生産過程で排出されるCO2の量も 合成皮革を作成するよりも少なく リサイクル時には地中で分解されるため 環境負荷も低いことがメリットです。 新素材の導入によって衣類は 「転換期」を迎えていますが 素材の加工には高額な費用がかかることから 現在ハイブランドへの導入しか進んでいないことが事実です。 しかし、衣類における環境問題は ユニクロやザラなどファストファッションブランドから 生まれたといっても過言ではなく そうした企業こそ早急に新素材の導入を進めるべきなのかもしれません。 |